介護施設が行うべき停電時の対応とは?入居者の安全を守る備えも解説

介護施設での突然の停電は、入居者の安全と施設運営に深刻な影響を与えかねません。スタッフには冷静で迅速な対応が求められますが、万が一の時に力を発揮するには、日頃の備えが必要です。
本記事では、停電時に介護施設で起こりうるリスクや、停電発生時の具体的な対応、そして日頃から行うべき備えについて詳しく説明します。
目次
介護施設で停電発生時に起こりうるリスク
停電が発生すると、施設全体に様々な問題が生じる可能性があります。
入居者の健康や安全への影響
介護施設では、入居者の健康管理のために空調や医療機器、ナースコール、夜間徘徊対応センサーなどが常時稼働しています。停電によってこれらの機器が停止してしまうと、入居者の健康を脅かすかもしれません。特に、夏季の高温環境下では熱中症のリスクが高まります。冬季には低体温症の危険性もあるでしょう。また、医療機器の停止は、入居者の生命に直結する重大な問題となる可能性があります。
さらに、停電時の暗闇や非常灯の明かりの下では、転倒・転落事故のリスクも高まります。
施設運営への影響
停電が発生すると、エレベーターが停止し、入居者やスタッフの移動に制限が生じます。
また、情報システムやインターネットが使えなくなることで、入居者の健康管理や家族との連絡に支障が出る可能性があります。停電が長引けば、食事の提供や衛生管理にも影響を及ぼし、施設運営に重大な影響を及ぼすかもしれません。
停電発生時に介護施設が行うべき対応

介護施設で停電が発生した場合、入居者の安全確保と健康管理を最優先に、次のような対応が求められます。
入居者の安全確保
停電発生後、速やかに入居者の安全を確認し、必要に応じて安全な場所へ誘導します。また、介護スタッフは入居者の健康状態を細かくチェックし、異変があれば速やかに対応することが大切です。
重要機器の稼働確認
非常用電源に切り替え、人工呼吸器など重要な医療機器の稼働を確認します。非常用電源の稼働時間を把握し、必要に応じて燃料の確保や追加の電源確保を行うことが求められます。
エレベーターの閉じ込め確認
エレベーターを確認し、閉じ込められた人がいる場合は救出を優先します。救出までの間、閉じ込められた人に対して、インターホンやエレベーター内の非常ボタンを使って状況を説明し、落ち着かせることも必要でしょう。救出後は、健康状態を確認し、必要に応じて医療機関へ搬送することが求められます。
関係機関や家族への連絡
停電の状況や施設の対応について、関係機関や入居者の家族に連絡することが必要です。特に、人工呼吸器などの医療機器を使用している入居者の家族には、詳しい状況説明と安全対策について丁寧に連絡を取ることが大切です。
また、停電の長期化が予想される場合は、他の介護施設や医療機関への移送も検討すべきでしょう。
介護施設における停電対策

介護施設における停電対策は、BCP(事業継続計画)の観点からも非常に重要です。停電は突発的に発生するため、日頃から綿密な準備と対策が求められます。
BCPについては、「介護施設・事業所におけるBCP策定が義務化!取り組む際の注意点」でも詳しく解説してます。
非常用電源の導入



入居者の健康と命を預かる介護施設にとって、停電時でも重要機器を稼働させ続けることは非常に重要です。そのため、非常用電源の設置は不可欠といえるでしょう。
非常用電源の種類には、ポータブル蓄電池、発電機、太陽光発電システムなどがあります。それぞれのメリットとデメリットを理解し、施設の規模や予算に合わせて適切な選択を行うことが求められます。
非常用電源については、「病院に非常用電源が不可欠な理由とは?災害時に回避できるトラブルも解説」 でも詳しく解説してます。
備蓄品の準備



水・食料をはじめ、懐中電灯や携帯ラジオ、毛布などの非常用備品を備蓄しておきましょう。一般的に用意すべき防災備蓄品に加えて、おんぶひも・マットレスなど介護施設特有の備蓄品もあります。
介護施設に必要な防災備蓄品については、「介護施設だからこそ必要な防災備蓄品とは?BCP対策の基本も解説」 に解説しています。
備蓄品は定期的に点検し、古くなったものから順次更新していくことが重要です。
防災訓練の実施
停電を想定した防災訓練を定期的に実施し、スタッフの対応力を向上させることが求められます。訓練では、停電時の連絡体制や入居者の誘導、非常用電源への切り替え操作などを確認します。
また、夜間の停電も想定し、暗闇の中での行動も訓練しておきます。訓練の結果を踏まえ、対応マニュアルを改善し、スタッフの意識を高めていきます。
2024年1月に発生した能登半島地震で被災した市立輪島病院様に1年間で2度にわたる災害を経験したことで得られた教訓やBCP対策の重要性、BCP策定時に意識すべきことについて、市立輪島病院で事務部長を務める河﨑 国幸 様と対談させていただきました。合わせてぜひご一読ください。
停電時に速やかに対応できるよう事前の対策は綿密に

介護施設における停電対策は、入居者の安全と健康を守るために欠かせません。停電発生時の対応手順を事前に把握し、日頃から非常用電源の導入や備蓄品の準備、防災訓練の実施など、万全の準備を整えておくことが重要です。
中でも、非常用電源の備えは、特に重要です。介護施設では、医療機器や空調設備など、さまざまな電力需要があります。それらに対応できるよう非常用電源を用意しておくことで、介護施設の停電対策がより万全なものになるでしょう。
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