企業における防災備蓄品
必要量の目安と選定のポイントは?

企業における防災備蓄品‐必要量の目安と選定のポイントは?

地震や台風といった災害が毎年のように発生している中、社員の安全を守るための防災対策は、企業に課せられた大きな課題です。

しかし、具体的に何をすればいいのか、お悩みの担当者も多いのではないでしょうか。

ここでは、防災対策の基本となる防災備蓄品について、何を用意すべきなのか、品目の一例とその目安について解説します。

なお防災備蓄についての詳細はお役立ち資料 「防災担当者必見!実態調査から見えた、企業における防災備蓄の現状と課題~現状の取り組み状況に応じた課題解決のポイントをご紹介~」でもご紹介していますので、併せてご確認ください。

企業における防災備蓄品の重要性

企業が取るべき基本的な防災対策として、防災備蓄品の準備が挙げられます。防災備蓄品とは、食料や飲料など、万が一の災害に備えてストックしておくべきもののことです。企業に対して、防災備蓄品を確保しておくことを条例として定めている自治体も存在します。

例えば東京都の場合、企業の防災備蓄義務を「東京都帰宅困難者対策条例」で規定しています。この条例は東日本大震災の発生時、多くの通勤者が帰宅困難に陥ったことをきっかけに制定されたものです。大規模災害が発生したことに伴い、公共交通機関が麻痺し、復旧の見通しがない場合において、多数の帰宅困難者が生じることによる混乱及び事故の発生等を防止するため、「一斉帰宅抑制の推進」、「一時滞在施設の確保」などを目的とした条例です。

東京都を含めて多くの自治体における防災備蓄は努力義務に過ぎず、防災備蓄品がないからといって企業が処罰されることはありません。しかし、法的義務の有無にかかわらず、企業として社員の安全を守るため、防災備蓄品の確保は重要な取り組みと言えるでしょう。

内閣府が実施した「令和元年度 企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」においても、「被害を受けた際に有効であった取り組み」を問う質問に対する回答は、多い順に「社員とその家族の安全確保」(35.4%)、「備蓄品(水、食料、災害用品)の購入・買増し」(33.3%)、「訓練(安否確認、帰宅、参集等)の開始・見直し」(30.2%)となっています。

防災備蓄品として確保しておくべきものとその目安

では、どのような防災備蓄品を確保しておくべきなのでしょうか。
保存水や非常食などが必要であることはイメージできますが、どの程度の量を確保しておけばよいのか分からない担当者は多いかもしれません。既出の東京都帰宅困難者対策条例を参考に、防災備蓄品として用意すべき基本的なものと、その目安の量を紹介します。

  • 保存水:1人当たり9ℓ(3ℓ×3日分)
  • 主食:1人当たり9食分(3食×3日分)
    ※アルファ化米、クラッカー、乾パン、カップ麺など
  • 毛布(1人当たり1枚)
  • 乾電池・非常用電源
  • 懐中電灯
  • 衛生用品
  • 携帯ラジオ
  • 救急医療薬品類
  • 簡易トイレ

上記で示した品目はあくまでも参考情報です。自社の業種や地域の特性、時期など、さまざまな事情も考慮しながら必要な防災備蓄品を検討することが重要です。
例えば、寒冷地のオフィスで真冬に暖房が停止した場合、毛布1枚では足りない可能性が高いでしょう。また、真夏の蒸し暑い中では1日3リットルの保存水では不足し、熱中症にかかるリスクも高まります。そして、コロナ禍の今、使い捨てマスクは必須です。

防災備蓄品の選定のポイント

防災備蓄品を用意するに当たって、どのようなポイントに注意すればよいのでしょうか。今回は3つのポイントをピックアップして紹介します。

(1) 全従業員分+α確保しておく

保存水や食料、毛布は正社員だけでなくパートやアルバイトなど、雇用形態にかかわらず事業所で働く全従業員分を確保しておく必要があります。
特に大きな組織になると、毎月のように従業員の入れ替わりが発生し、人数が変動することも少なくありません。
また、来客分や地域住民の分も考慮しておきたいものです。全従業員分を確保するのはもちろんですが、それ以上に余裕を持った量の防災備蓄品を準備しておくと安心です。

(2) 長期保存が可能な防災用の保存水・食料を用意する

備蓄品といえばペットボトルに入ったミネラルウォーターやレトルト食品などをイメージする人も多いと思いますが、普段私たちが口にしている食品の多くは長期保存を前提として製造されてはいません。
そのため、防災備蓄品のように数年単位での保存には不向きで、いざ口にしようとしたときに賞味期限が切れていることも考えられるのです。防災備蓄品として確保する保存水や食料は、長期保存が可能な防災用のものを選びましょう。
ただし、長期保存が可能だとしても、いざ必要になったときに賞味期限が切れているという失敗はあり得ます。
そのため、定期的に賞味期限を確認し、期限が切れる前に古いものを消費して、その分新しいものに入れ替えておくといいでしょう。このような備蓄方法を「ローリングストック法」と呼びます。
「ローリングストック法」について、詳しく知りたい方は、「ローリングストック法とは?企業が実施する際のポイントも解説」もあわせてご確認下さい。

(3) その他必要な備蓄品を検討する

上記で紹介した防災備蓄品以外にも、あれば便利なものがないか検討し、余裕があれば備えておきましょう。例えば、工具類やヘルメット、軍手などがあれば、緊急時に建物の外へ脱出する際や、周囲に散乱したがれきを撤去する際などに役立つでしょう。また、工場のような敷地面積が広い場所では、自転車があれば周囲の安全確認を素早く行えるはずです。

【参考】

【関連コラム】ローリングストック法とは?企業が実施する際のポイントも解説

防災備蓄品の準備はツールの力を借りて効率的に

防災備蓄品として準備すべきものはさまざまな種類があり、何をどの程度用意すべきか分かりづらいと感じる人も多いことでしょう。
そこで検討したいのが、防災士がおすすめする防災備蓄品を簡単にシュミレーションできる「サクッとstock」です。従業員数と備蓄が必要な日数、備えたい商品カテゴリを打ち込めば、「何が」「どれだけ」必要かが瞬時に分かります。また、それをもとに見積書も作成できるため、社内稟議作成もスムーズに行えます。
防災備蓄品を無駄なく必要な量だけ確保しておくために、このようなツールも活用しながら最適な備えについて考えてみてはいかがでしょうか?

当サイトを運営するプラス株式会社ジョインテックスカンパニーでは、上記ツール以外にも防災備蓄品の購入~維持・管理まで、「自社仕様の備え」を進めるためのトータルサポートを実施しています。職場の防災備蓄に関するお困りごとがございましたら、下記よりお気軽にお問い合せくださいませ。
職場の防災備蓄に関するご相談はこちら

備蓄品選定ツール「サクッとstock」