オフィスレイアウトの工夫で業務効率向上!
パターンや注意点を解説
オフィスレイアウトは、従業員の働きやすさや業務効率に大きな影響を与えます。コロナ禍を経てオフィスに求められる役割が変わる今、これまでのような画一的なレイアウトでは対応しきれない面も生じてきました。レイアウトの在り方を見直して、自社の業務にマッチし、新しい時代に対応できるオフィスづくりを考える必要があります。ここではオフィスレイアウト5つのパターンを紹介し、考える際のポイントや踏まえるべき注意点を解説します。
目次
オフィスレイアウトの5つのパターン
まずは、オフィスレイアウトの代表的な5パターンを紹介します。
対向型レイアウト(島型)
従来のオフィスでよく見られた、標準的なスタイルです。グループごとに、デスクを向かい合わせて配置します。グループ内での話がしやすく、スペース効率が良いのが特徴です。
背面型レイアウト・ベンゼン型レイアウト
背面型は、配置の形状は島型と似ていますが、お互いに背中を向けるレイアウトです。ベンゼン型は120度程度のブーメラン型デスクを組み合わせて、背面型と同じく背中合わせで配置する方法です。いずれも業務に集中しやすく、背中合わせの中央にミーティングテーブルを置いてコミュニケーションを図るといったことも可能です。
クラスター型レイアウト
デスクを列ごとに逆向きに配置するスタイルです。隣に人がいないためプライバシー確保が容易で、集中力が維持できます。
ブース型レイアウト
パーティションで仕切り、個人空間を確保するスタイルです。他人の視線を気にせずに業務に集中でき、Web会議にも使用しやすいです。空間が仕切られているため、感染対策にもなります。
フリーアドレス型レイアウト
固定席を決めずに座席移動できるスタイルです。出社人数に合わせて座席の増減を行うのが容易で、スペースの最適化が図れるため、省スペースが実現できます。
オフィスレイアウトを考えるうえでのポイント
オフィスレイアウトを考える際のポイントを紹介します。
▶オフィスレイアウトの影響力を理解する
かつてオフィスと言えば、どこも似たようなデスク配置となっており、画一的なイメージがありました。しかし近年では、オフィスの仕様によって業務効率や従業員の健全性が左右されるという考えのもとで、オフィスづくりを行う企業が増えてきています。単に作業がしづらいというだけではなく、そのことによる心理的ストレスが、従業員に対して思わぬ影響を与えかねません。オフィスレイアウトが及ぼす影響力を理解し、業務と相性の良い配置を考える必要があります。
▶現状にマッチしたオフィスレイアウトを意識する
例えば、外での仕事が多い営業部や離席率の高いクリエイティブ系ではフリーアドレス制にする、より高い集中力が求められる企画・開発の部署では背面型やブース型にする、総務部であれば仕切られた固定席にするなど、従業員の状況に合わせたレイアウトを意識することが大切です。また、テレワークやフレックスタイム制など、働き方の多様化が進むなか、オフィスはコミュニケーション醸成の場としての役割が大きくなってきています。会話が自然発生するようなスペースの確保も、今後のオフィスレイアウトでは重要なポイントです。加えてコロナ禍を通じ、感染症対策を含むさらなる安全性への配慮が求められるようになってきています。
▶実際の業務状況をイメージしながらオフィスレイアウトを設計する
実際の働き方や社会情勢の変化を、具体的にイメージしながらオフィスレイアウトを設計することが大切です。例えば、業務で想定される従業員の作業や動きから、どの位置にどの程度の広さが必要なのかを検討します。恒常的に出社する社員数や、人員の往来を念頭に置き、ワークスペースやほかのスペースの広さや配置などを考えていきます。さらに現在は、感染症対策としてこれまでよりも広めの対人距離を確保する必要もあります。オフィスの感染症対策については、「オフィスにおける感染対策のポイントとは?役立つグッズも紹介」をご覧ください。
【参考】
【関連コラム】 オフィスにおける感染対策のポイントとは?役立つグッズも紹介
オフィスレイアウトを変更する際の注意点
オフィスレイアウトを変更する際の注意点を見ていきましょう。
▶従業員の利便性への配慮
オフィスレイアウトは、ワーカーの働きやすさが大前提です。省スペースにこだわり合理性のみを追求しすぎないよう、十分な収納や移動スペースを確保するといった、配慮をしなければなりません。現実的に動きやすい動線であることを、しっかりと確認していきましょう。
▶プライバシーとセキュリティの確保
外部からの来訪も想定し、作業内容がのぞかれない配置にしておくことも大切です。各従業員のプライバシー確保と同時に、情報漏えいリスクの回避につながります。
▶法令の順守
利便性・居住性を追究するあまり、企業として法令を犯すようなことがあってはなりません。オフィスレイアウトに関連する法令と代表的な規制には以下のようなものがあります。
■建築基準法:廊下・通路の両側に部屋がある場合には、廊下の幅は160cm以上、片側にのみ部屋がある場合には120cm以上のスペースの確保が定められています。
■消防法:天井まで届く間仕切りを設置する場合には、消防署への届出が必要です。また各部屋には、スプリンクラーや火災感知器の設置が義務付けられています。
■労働安全衛生法・労働安全衛生規則:労働安全衛生法で、業務スペースは従業員1人当たり原則10㎥以上とされています。また、明るさについては、労働安全衛生規則で精密作業での照度が300lx以上、通常作業では150lx以上と定められています。
以上はごく一般的な内容です。そのほかにも守るべき法令がある可能性がありますので、法律の専門家に確認するようにしましょう。また、オフィスが入居するビルに何らかのルールが存在するケースもありますので、事前に管理会社へ相談することをおすすめします。
法令に即したオフィスレイアウトの設計については、「オフィスレイアウトを考える際に意識すべき消防法と建築基準法」や「オフィスの避難通路の幅はどの程度確保しておく必要がある?」もご参照ください。
【参考】
【関連コラム】 オフィスレイアウトを考える際に意識すべき消防法と建築基準法
【関連コラム】 オフィスの避難通路の幅はどの程度確保しておく必要がある?
基本を押さえながら自社の現状に合ったオフィスレイアウトを実現しよう
オフィスレイアウトを検討する際には働きやすさや効率性のほかにも、法令やルールにも配慮しなければなりません。自社の業務に最適化されたレイアウト作成は、思った以上に大変です。さらにオフィス移転を伴う場合には、各種手続きや手配業務も大きな負担となります。オフィスレイアウトの構築および付随するさまざまな作業については、プロに任せるという方法もあります。弊社では、貴社の細かな要望をお聞きしながら、さまざまな働き方に合った最適なオフィスレイアウトを提案いたします。オフィスレイアウト変更のアウトソーシングをご検討の際には、ぜひご相談ください。
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